登山の法律学



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貴重な書

ここ数年、このような内容のものが出ないかと心待ちにしていて、ようやく出たかという感のある極めて貴重な書籍である。

内容はタイトルそのものずばり。

登山愛好家、なかでも山岳会やグループなどで山に登ることが多い人たちにとって、「万が一」の場合の法的責任というのは、実はかなり頭の痛い問題である。普段は、「自分たちに限って」という気持ちで蓋をしてしまいがちであるもののいざというときには非常に大きな問題となりうる。

ましてや、山岳会・グループ等のリーダークラスを担っているような人たちにとっては、法的責任という非常に重い十字架を背負う羽目にもなりかねない。


著者は東大法学部卒の弁護士で、海外の7000m級の山にも複数回登った経験のある登山家でもあり、広島山岳会所属の人物。

内容は大きく二部構成で、一部が色々なシーンを想定した設例集とその法的責任に関する言及。二部は登山と法的責任に関する議論に加え、登山と社会の関係に生じる問題まで言及している。

巻末資料として、実際の判例集も掲載されており資料的価値もある。

登山と事故、その法的責任について真剣に考える登山家にとって必読書である。



東京新聞出版局
ハイグレード登山技術―アルプス3000m峰から冬山まで
北アルプス大日岳の事故と事件
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